2026/5/15
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政治

自民「国旗損壊罪」骨子案の了承持ち越し SNS処罰範囲に異論噴出

要約

自民党は15日、国旗損壊罪の創設に向けた会合を開いたが、SNS投稿を処罰対象に含む案に慎重論が相次ぎ了承を見送った。表現の自由への配慮を求める意見を踏まえ、今国会内の成立を目指し調整を続ける。

SNS国旗損壊罪自民党表現の自由高市早苗

骨子案了承は持ち越しに

自民党は15日、国旗損壊罪の創設に向けたプロジェクトチーム(PT)の会合を開いた。松野博一元官房長官がPT座長を務める同会合では、法案の骨子案が示されたが、出席議員から異論が相次ぎ、了承は持ち越しとなった。

Parliament
※画像はイメージです

骨子案は、公然と国旗を損壊する行為に加え、SNSへの投稿も処罰対象に含む内容となっている。国旗損壊罪の創設は、自民党と日本維新の会の連立政権合意に方針が明記されており、今国会中の法案成立を目指している。

「過剰な規制」と慎重論

会合では、岩屋毅前外相が慎重な姿勢を示した。岩屋氏は「立法する必要性はない」と述べたうえで、「過剰な規制で、国民への萎縮効果を招きかねない」と指摘。さらに「表現の自由に抵触する」として、SNS投稿まで処罰範囲を広げることへの懸念を表明した。なお、骨子案に盛り込まれた具体的な罰則の内容は明らかになっていない。

改めてPT会合を開催へ

自民党は近日中に改めてPT会合を開き、骨子案の修正や調整を進める方針である。高市早苗首相はかねてより国旗損壊罪の制定を主張してきた経緯があり、今国会での成立に向けた党内調整の行方が注目される。

現行の刑法には外国国旗を損壊した場合の「外国国章損壊罪」が規定されている一方、日本国旗に対する同様の規定は存在しない。この法体系上の非対称性を解消することが、法案推進派の主な論拠となっている。ただし、国旗を傷つける行為が政治的表現に該当するケースも想定され、表現の自由との線引きをどう整理するかが今後の焦点となる。