2026/5/20
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経済

ニデック、EV駆動装置「イーアクスル」事業を大幅見直し 中国・欧州の合弁解消も視野

要約

会計不正による利益水増しの主因となった車載事業の構造改革に着手し、広州汽車集団やステランティスとの合弁解消を含めた協議を開始しました。

EVイーアクスルニデック会計不正構造改革

モーター大手のニデック(旧日本電産)は18日、EV向け駆動装置「イーアクスル」事業の製造・販売体制を大幅に見直す方針を公表した。中国の広州汽車集団、欧州のステランティスとの合弁事業について、解消を視野に入れた協議を開始したことも明らかにした。採算性の低い汎用品事業からの撤退を含めた検討を進める。

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※画像はイメージです

会計不正の主因となった車載事業

今回の見直しの背景には、同社で発覚した大規模な会計不正がある。2025年度までの純利益水増し総額は1607億円に上り、そのうち車載事業(イーアクスル含む)における水増し額は723億円と、全体の4割強を占めていた。イーアクスル事業が不正の主因であったことが、抜本的な構造改革を迫られる要因となった。

拡大路線から転換、合弁解消へ協議開始

ニデックのイーアクスル事業は、創業者の永守重信氏が主導する形で拡大が進められてきた。2014年にホンダエレシスを買収し車載部品事業に本格参入、2019年にはオムロンの車載部品子会社を買収するとともに、イーアクスルの量産を開始した。広州汽車集団やステランティスとの合弁も、こうした拡大戦略の一環として展開されてきたものである。

  1. ホンダエレシスを買収

    車載部品事業への本格参入の足がかりとなった。

  2. オムロン車載部品子会社の買収・イーアクスル量産開始

    業界に先駆けて量産体制を構築し、EV部品のトップメーカーを目指した。

  3. 事業見直し方針を公表

    合弁解消の協議開始と汎用品撤退の検討を明らかにした。

今後の焦点

合弁解消に向けた具体的なスケジュールは現時点で明らかにされていない。汎用品からの撤退後にどのような製品戦略を描くのかも含め、ニデックがイーアクスル事業をどこまで縮小・再編するのかが今後の焦点となる。EV市場では部品メーカー間の価格競争が激化しており、同社の戦略転換は業界全体の再編にも影響を及ぼす可能性がある。