2026/5/20
nippon-post.com
経済

日本経済、1〜3月期は年率2.1%成長も4〜6月期はゼロ成長予測 イラン危機が影落とす

要約

2026年1〜3月期の実質GDPは前期比年率2.1%増と堅調だったが、イラン危機に伴う原油高が重しとなり、4〜6月期は市場がほぼゼロ成長を予測。米欧経済にも減速懸念が広がっている。

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日本の2026年1〜3月期の実質GDPが前期比年率2.1%増となったことが19日、明らかになった。自動車の輸出回復や個人消費、設備投資の堅調さが成長を支えた。しかし、長引くイラン危機が世界経済にブレーキをかけるなか、4〜6月期については市場がほぼゼロ成長を予測しており、日本経済は急速に失速する見通しだ。

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※画像はイメージです

1〜3月期は自動車輸出・個人消費・設備投資が堅調

1〜3月期の実質GDP成長率は前期比年率2.1%増となり、自動車の輸出回復が全体をけん引した。個人消費と設備投資もともに堅調に推移し、バランスの取れた成長を実現した格好だ。

内閣府が推計する日本の潜在成長率は0%台にとどまっており、年率2.1%という数字は潜在成長率を大きく上回る水準である。1〜3月期に関しては、日本経済が底力を見せた四半期だったと言える。

4〜6月期はほぼゼロ成長か イラン危機が重し

一方、4〜6月期の見通しは厳しい。市場ではほぼゼロ成長になるとの予測が広がっている。最大の要因は、長引くイラン危機だ。中東情勢の緊迫化は原油価格の高騰を招いており、エネルギーコストの上昇が企業活動や個人消費に下押し圧力をかけるとみられている。

原油高の影響は日本にとどまらない。米欧経済についても減速が避けられないとの見方が多く、世界経済全体が不透明感を強めている状況だ。1〜3月期に見られた自動車輸出の回復基調が4〜6月期も続くかどうかは、中東情勢の行方に大きく左右される。

潜在成長率0%台の日本、外部リスクへの脆弱さ浮き彫りに

今回のGDP実績と市場予測は、日本経済が抱える構造的な課題を改めて浮き彫りにしている。内閣府が推計する潜在成長率が0%台という現実は、外部ショックが加われば容易にゼロ成長やマイナス成長に陥りかねないことを意味する。

1〜3月期は輸出回復という追い風があったものの、イラン危機の長期化によって状況は一変しつつある。原油高が個人消費や企業収益を圧迫すれば、日本経済が再びマイナス圏に沈む可能性も否定できない。市場関係者の間では、4〜6月期以降の動向を慎重に見極める姿勢が強まっている。