バイトダンスの動画生成AI、高市総理の偽動画拡散で政府が対応へ
要約
TikTok運営の中国企業が公開した動画生成AI「Seedance 2.0」で、日本の知的財産キャラクターや総理の偽動画が自由に作れる状態となり、小野田担当大臣が改善指示を明らかにした。
小野田大臣「改善に努めるよう指示」
TikTokの運営会社として知られる中国企業バイトダンス(ByteDance)が公開した動画生成AI「Seedance 2.0」を使い、高市早苗総理大臣とウルトラマンが戦う偽動画が生成・拡散されている問題で、小野田紀美経済安保・知的財産戦略担当大臣は13日の会見で、事案の改善に努めるよう指示を出したことを明らかにした。
Seedance 2.0は2月上旬にベータ版が公開されたばかりの動画生成AIで、日本国内の知的財産と思われるキャラクターの動画が自由に生成できる状態になっている。生成された関連動画はSNS上で広く拡散されており、政治家の肖像や国内コンテンツの無断利用が問題視されている。
「ユーザー側も罪になり得る」と注意喚起
小野田大臣は会見の中で「ユーザー側も罪になり得る」と発言し、AIツールを利用して偽動画を生成・拡散する行為自体にも法的リスクがあると注意を促した。
動画生成AIの急速な進化により、実在の人物やキャラクターを用いた高品質な偽動画が容易に作成できるようになっている。今回の事案では、一国の首相が暴力的な映像の対象とされるという深刻な事態に至っており、政府としての具体的な対処方針が注目される。
日本のAI規制、課題浮き彫りに
日本では2025年にAI基本法が成立・施行されたが、同法は基本理念を定めた性格のもので罰則規定はない。ディープフェイクを直接規制する法律も現時点では存在せず、名誉毀損罪や著作権法といった既存の法律で対応しているのが実情である。
バイトダンス側の反応や、政府が具体的にどの機関・企業に対してどのような指示を出したかといった詳細は明らかになっていない。AI技術の進化速度に規制の枠組みが追いついていないとの指摘もあり、今後の政府対応が焦点となる。