大阪市が都構想の法定協設置案を市議会に提出 維新市議団は吉村知事の去就を判断材料に
要約
大阪市は5月15日、大阪都構想の制度案を議論する法定協議会の設置議案を市議会に提出した。維新市議団の竹下幹事長は、吉村知事の去就や世論調査での反対多数を受け、判断に慎重な姿勢を示している。
大阪市が法定協設置案を市議会に提出
大阪市は2026年5月15日、大阪都構想の制度案を議論する法定協議会(法定協)を設置するための議案を市議会に提出した。法定協の設置には大阪府議会と大阪市議会の両方の議決が必要となる。
大阪府議会では2026年3月の定例会で提出された法定協の議案が継続審議となっており、6月の定例会で審議が行われる予定である。大阪維新の会は大阪市議会で過半数の議席を占めており、市議会での議決は維新の対応が焦点となる。しかし、維新市議団の内部からは慎重な声が上がっている。
維新市議団幹事長「吉村氏が旗を振ってくれなければしんどい」
大阪維新の会市議団の竹下隆幹事長は、吉村洋文府知事の2027年4月の任期満了後の去就が、都構想案への賛否の判断材料になるとの考えを示した。竹下氏は「吉村氏が代表として旗を振ってくれなければ(都構想への挑戦は)なかなかしんどい」と述べ、吉村知事の動向が構想推進の鍵を握るとの認識を明らかにした。吉村知事は大阪府知事であると同時に日本維新の会の代表を務めているが、2027年4月の任期満了後の具体的な去就については明らかになっていない。
独自世論調査では反対が賛成を上回る
竹下幹事長はまた、市議団が独自に実施した世論調査の結果についても言及し、都構想への反対意見が賛成意見を上回ったことを明かした。大阪維新の会が市議会で過半数を占めているとはいえ、住民の支持が十分に得られていない現状が浮き彫りとなった形である。
大阪府議会に法定協設置案を提出
府議会定例会に議案が提出されたが、議論が尽くされず6月定例会での継続審議が決まった。
大阪市が市議会に法定協設置案を提出
大阪市が市議会に議案を提出。設置には府・市双方の議決が必要だが、維新市議団内には慎重論も根強い。
大阪府議会定例会で法定協案を審議
3月から継続審議となっていた法定協設置案について、改めて審議が行われ採決される見通し。
吉村府知事の任期満了
吉村知事の任期満了に伴う去就が、維新市議団による都構想への賛否判断に大きく影響するとみられる。
大阪都構想は過去2度の住民投票でいずれも否決されている。2015年5月と2020年11月に実施された住民投票では、いずれも反対多数となった。3度目の挑戦に向けた動きが進む中、推進母体である維新内部からも慎重論が出ていることは、今後の議論の行方に影響を与える可能性がある。
法定協が設置されれば、大阪市を廃止して特別区に再編する具体的な制度案の議論が本格化することになるが、府議会・市議会の両方での議決がいつ実現するかは依然として不透明な状況である。