2026/4/1
nippon-post.com
政治

自民党、武器輸出「5類型」撤廃へ 防衛装備移転の運用指針見直し提言素案を了承

要約

自民党安全保障調査会が殺傷能力のある武器の輸出を原則解禁する提言素案を了承した。国際共同開発品の第三国移転も容認し、輸出先は防衛装備移転協定を結ぶ17カ国に限定する方針だ。

安全保障小野寺五典自民党防衛政策防衛装備品輸出

殺傷武器の輸出を原則解禁へ

自民党安全保障調査会は19日の幹部会合で、防衛装備移転三原則の運用指針見直しに向けた党提言の素案を了承した。武器輸出の目的を「救難・輸送・警戒・監視・掃海」に限定してきた「5類型」を撤廃し、殺傷能力のある武器の輸出を原則解禁する内容が柱となっている。

Japanese parliament, defense ministry building, military equipment, government meeting room, Tokyo government district
※画像はイメージです

素案にはもう一つの重要な柱として、他国との国際共同開発品について、共同開発をした相手国以外の第三国への完成品輸出を認める方針が盛り込まれた。輸出先は日本と防衛装備移転協定を結ぶ国に限定し、現在その対象は17カ国となっている。

戦闘国への輸出は原則不可

現に戦闘が行われていると判断される国への輸出については、安全保障上の必要性を考慮して「特段の事情がある場合」を除き、原則として認めない方針を示した。ただし「特段の事情」の具体的な判断基準は明らかにされていない。

小野寺五典調査会長は会合後、「安全保障環境が格段に厳しくなっている」と述べ、武器輸出を通じて同志国などとの連携強化を図る必要があるとの考えを示した。

国会への説明方法は今後の課題

素案では武器輸出のプロセスをめぐり、政府側に与党側との調整を求めることを提案した。また、国会や国民への説明を充実させる方法について検討が必要だと指摘したものの、その詳細は示されなかった。

日本の武器輸出政策は、1967年に共産主義国などへの輸出禁止が打ち出されて以降、長年にわたり厳しく制限されてきた。2014年に「防衛装備移転三原則」が制定された後も5類型による限定が維持されており、今回の素案が実現すれば、戦後日本の武器輸出政策の大きな転換点となる。