2026/4/1
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政治

自民党、防衛装備品輸出「5類型」撤廃後の審査方針を議論 小野寺氏「閣議決定は原則求めない」

要約

自民党安全保障調査会が3月中に提言をまとめる方針で、輸出先の限定や戦闘中の国への禁輸など歯止め策についても意見が交わされた。政府は春にも運用指針を改定し5類型を撤廃する予定。

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防衛相経験者らが党本部で議論

自民党の小野寺五典安全保障調査会長ら防衛相経験者が2月19日、党本部で防衛装備品の輸出要件「5類型」の撤廃を巡り議論を行った。政府は春にも防衛装備移転三原則の運用指針を改定し、5類型を撤廃する予定で、党安保調査会は3月中に提言をまとめる方針だ。

5類型は、防衛装備品の完成品輸出を救難や輸送、警戒・監視、掃海など殺傷性のない用途に限定する制度である。政府・与党内では、この制限が国内防衛産業の成長の足かせになっているとの見方が広がっており、撤廃によって国内企業の販路拡大と有事を見据えた持続的な生産態勢の強化を目指す。

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※画像はイメージです

「閣議決定は原則求めない」と小野寺氏

撤廃後の審査体制について、小野寺氏は「閣議決定は原則求めない」との考えを示した上で、「国家安全保障会議などでしっかり審査することが大事だ」と述べた。輸出先については、防衛装備品・技術移転協定を結んだ国に限るとの認識を示し、戦闘中だと判断した国への装備品輸出は原則禁止すべきだと求めた。

会合では、装備品輸出を国会にも報告すべきだとの意見が出た。一方、党内には「三原則の運用指針は法律ではないため国会への報告は立てつけとしておかしい」との否定的な見方もあり、今後の調整が焦点となる。

防衛産業の体質転換も課題

会合に出席した防衛相経験者からは「国内の防衛産業は自衛隊向けの装備品しかつくってこなかった。相手が欲しいものをつくらなければ売れない」との指摘も上がった。5類型の撤廃は同盟・同志国との連携強化に加え、他国と共同開発した装備品の第三国への輸出拡大も目的としており、防衛産業そのものの変革も問われることになる。

  1. 自民党が5類型撤廃を巡り議論

    小野寺五典安全保障調査会長ら防衛相経験者が党本部で審査方針や歯止め策について意見を交わした。

  2. 党安保調査会が提言をまとめる予定

    輸出先の制限や国会報告の在り方など具体的な歯止め策を盛り込む方針。

  3. 政府が運用指針を改定し5類型撤廃へ

    防衛装備移転三原則の運用指針を改定し、殺傷性のない用途に限定してきた輸出制限を撤廃する。

  4. 安保関連3文書の改定予定

    国家安全保障戦略など安全保障の基本方針を見直し、装備移転の位置づけも再定義される見通し。

政府は2026年中に国家安全保障戦略など安保関連3文書を改定する予定であり、装備品輸出の枠組みは今後さらに大きく変わる可能性がある。