与党が防衛装備品の輸出規制緩和を提言、「5類型」撤廃し武器輸出に道
要約
自民党と日本維新の会が高市首相に提言した防衛装備品輸出規制の緩和内容は、現行の用途制限「5類型」を撤廃し「武器」と「非武器」の二分類に再編するもの。政府は春にも防衛装備移転三原則の運用指針を改定する予定だ。
自民・維新が首相に提言、春にも運用指針改定へ
自民党と日本維新の会は3月6日、高市早苗首相に対し、防衛装備品の輸出規制を大幅に緩和するよう提言した。現行の輸出要件である「5類型」(救難、輸送、警戒、監視、掃海)の撤廃を求める内容で、政府は春にも防衛装備移転三原則の運用指針を改定する予定だ。
提言では、装備品を「武器」と「非武器」に分類する新たな方式を提案。武器の輸出は防衛装備品・技術移転協定を締結した国に限定し、戦闘中の国への武器輸出は原則として認めない。ただし、日本の安全保障上の必要性がある場合には例外を認める余地を残した。
輸出判断はNSCが担当、武器は4大臣会合で審査
輸出の可否判断は国家安全保障会議(NSC)が担う。武器については首相も出席する4大臣会合で判断し、非武器については事務方での協議で決定する仕組みとなる。
自民党安全保障調査会長の浜田靖一氏は「防衛産業の基盤を作っていかなければいけない」と述べ、産業基盤の強化を提言の狙いに挙げた。維新の会安保調査会長の前原誠司氏も「防衛産業基盤が脆弱になり、自分の国を自分で守ることについて弱くなってきた」と危機感を示した。
小泉防衛相「同盟・同志国と助け合える関係を」
提言を受けた小泉進次郎防衛相は「地域の抑止力・対処力を向上させる日本の安保上、重要な政策だ」と評価。「いざというときに同盟・同志国と助け合うことができる関係を築かなければならない」と述べ、前向きな姿勢を示した。
今回の提言が実現すれば、日本の防衛装備品輸出政策は大きな転換点を迎える。5類型という用途制限の枠組みが撤廃されることで、これまで輸出できなかった殺傷能力を持つ武器についても、一定の条件のもとで海外移転が可能となる。政府が春に予定する運用指針の改定に、提言の内容がどこまで反映されるかが今後の焦点となる。