大阪都構想の法定協設置、府が議案提出も市は見送り――府市で対応分かれる
要約
大阪府が法定協設置議案を府議会に提出した同日、横山市長は市議会への提出見送りを表明。「拙速と受け取られかねない」と自らの調整不足を認めた。
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大阪都構想の法定協設置、府が議案提出も市は見送り――府市で対応分かれる
大阪都構想の制度案を議論する法定協議会(法定協)の設置を巡り、大阪府と大阪市で対応が分かれた。大阪府は3月9日、設置議案を府議会本会議に提出した一方、大阪市の横山英幸市長は3月下旬に閉会する市議会本会議への提出を見送る方針を明らかにした。
横山市長「調整不足」を認める
横山市長は見送りの理由について「議会の最終日に議案を提出することはできるが、市民の皆さんから拙速だと受け取られかねないと判断した」と説明し、「私の調整不足だ」と述べた。日本維新の会副代表でもある横山氏が自ら調整の不備を認めた形だ。
府と市、足並み揃わず
大阪都構想を巡っては、府と市の両議会で法定協の設置議案が可決される必要がある。今回、府が議案提出に踏み切った一方で市が見送ったことで、都構想の推進を掲げる大阪維新の会にとって想定外の展開となった。
法定協は「大都市地域における特別区の設置に関する法律」に基づく協議会で、大阪市を特別区に再編する制度の具体案、いわゆる「設計図」を作成する役割を担う。設置には府市両議会の議決が不可欠であり、片方だけでは手続きを進めることができない。
3度目の挑戦、早くも壁に
大阪都構想は2015年と2020年の2度にわたり住民投票で否決されている。2026年1月の出直しダブル選挙で吉村洋文知事と横山市長がともに再選を果たし、改めて都構想の実現を掲げていた。しかし、法定協設置という入り口の段階で府市の足並みが乱れたことで、今後の議論の行方に不透明感が増している。