高市首相、ホルムズ海峡への艦船派遣「検討中」 参院予算委で言及
要約
高市早苗首相が参院予算委員会で、ホルムズ海峡における日本関係船舶と乗員の安全確保について「法律の範囲内で何ができるか検討中」と述べ、艦船派遣の可能性に含みを持たせた。
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「法律の範囲内で何ができるか」
高市早苗首相は参院予算委員会で、緊張が高まるホルムズ海峡への艦船派遣について言及した。高市首相は「法律の範囲内で日本関係船舶と乗員の命をどう守るか、何ができるか検討中だ」と述べ、具体的な対応策の検討を進めていることを明らかにした。
日本のエネルギー供給の要衝
ホルムズ海峡は日本が輸入する原油の約8割、天然ガスの約3割が通過する海上交通の要衝である。イラン革命防衛隊によるタンカーへの脅威が深刻化するなか、同海峡の安全確保は日本のエネルギー安全保障に直結する問題となっている。
現在、日本の大手海運会社がホルムズ海峡の通峡を停止しており、エネルギー価格上昇によるインフレ加速への懸念が広がっている。海峡の通過支障が長期化した場合、原油価格の高騰を通じて日本経済全体に大きな打撃を与える可能性がある。
高いハードル
艦船派遣をめぐっては法的・政治的な課題が指摘されている。自衛隊法に基づく海上警備行動には限界があり、紛争下での対応には現行法の枠組みでは十分に対処しきれないとの見方がある。自民党内からも「非常にハードルが高い」との声が上がっている。
2019年には当時の安倍政権がトランプ政権(第1期)から同様の要請を受けた際、法的根拠の構築に困難を伴った経緯がある。高市首相が「法律の範囲内で」と繰り返し強調した背景には、こうした法的制約への慎重な姿勢がうかがえる。