外交青書2026年版、中国の位置づけを「重要な隣国」に変更――威圧的措置の強化受け
要約
外務省がまとめた2026年版外交青書の原案で、中国に関する表記が「最も重要な二国間関係の一つ」から「重要な隣国」に変更されたことが判明した。軍民両用製品の輸出規制強化やレーダー照射事案など、中国側の威圧的措置の強化が背景にある。
外務省が2026年版「外交青書」の原案をまとめ、中国に関する表記を2025年版の「最も重要な二国間関係の一つ」から「重要な隣国」へと変更したことが明らかになった。中国側による一方的な批判や威圧的措置の強化を受けた対応で、日本政府の対中姿勢の転換を示すものだ。外交青書は4月上旬に閣議で配布される予定である。
「威圧的措置」を明記、具体例も列挙
原案では、中国について「日本に対して一方的な批判や威圧的措置を強めている」と明記した。威圧策の具体例として、軍民両用製品の対日輸出規制強化や、中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射事案を挙げている。
一方で日本政府の立場として、「中国との様々な対話についてオープンであり、扉を閉ざすようなことはしていない」との姿勢も盛り込んだ。「戦略的互恵関係」の推進を一貫した方針とする従来の立場は維持しており、対話の余地を残す構えだ。
韓国は「重要性が一層増している」と関係強化を明示
韓国については「パートナーとして協力していく重要な隣国」と位置づけ、「日韓関係の重要性は一層増している」との記述を新たに加えた。中国の表記が後退する中で、韓国との関係強化を打ち出す形となった。
国際秩序は「大きく動揺」と危機感を示す
原案は国際情勢全体についても踏み込んだ認識を示した。自由で開かれた国際秩序が「大きく動揺」していると記述し、パワーバランスの変化や地政学的競争の激化のさなかにあるとの現状認識を提示している。
中東情勢についても言及し、2月28日に発生した米国とイスラエルによるイラン攻撃を踏まえ、「エネルギー安全保障を含む中東地域の平和と安定は、日本にとって極めて重要」と強調した。
中国を「最も重要な二国間関係の一つ」と位置づけ
戦略的互恵関係の包括的推進と建設的かつ安定的な関係構築を掲げていた。
高市首相が台湾有事に関する国会答弁
中国による台湾進攻が日本の存立危機事態となり得ることを表明。中国側の反発を招き、日中関係の緊張が高まる契機となった。
外交青書2026年版の原案が判明
中国の表記を「重要な隣国」に変更。威圧的措置への懸念を明記した。
閣議で外交青書を配布予定
正式に配布されれば、高市政権下で初の外交青書となる。
外交青書における対中表記の変更は、高市早苗政権の外交方針を色濃く反映するものであり、今後の日中関係の行方を占う重要な指標となる。