陸自隊員が中国大使館に侵入、木原官房長官が遺憾の意を表明
要約
宮崎県えびの駐屯地所属の3等陸尉が刃物を所持して東京の中国大使館敷地内に侵入した事件を受け、木原官房長官が25日の記者会見で政府としての遺憾の意を示した。日中関係が冷え込むなか、外交問題への発展が懸念される。
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木原官房長官が記者会見で遺憾表明
木原稔官房長官は25日の記者会見で、陸上自衛隊員が中国大使館に侵入した事件について遺憾の意を表明した。現職の自衛隊員が外国公館に侵入するという異例の事態に対し、政府として公式に見解を示した形だ。
事件の経緯
事件は24日午前、東京都港区の中国大使館で発生した。侵入したのは宮崎県えびの駐屯地所属の3等陸尉・村田晃大容疑者(23)で、刃渡り18センチの刃物を所持して敷地内に入った。村田容疑者は「中国大使の強硬的な発言をやめさせたい」との趣旨の供述をしており、「意見が受け入れられなければ自決する予定だった」とも話しているという。
中国側は厳しい姿勢
中国側はこの事件に対し強い抗議の姿勢を示している。ウィーン外交関係条約への著しい違反であると指摘し、日本側に徹底的な調査と厳罰を求めた。中国は事件を「極めて悪質」と評価し、日本の対中政策との関連にも言及している。
冷え込む日中関係のなかで
今回の事件は、2025年秋以降の日中関係の悪化局面で発生した。高市首相が台湾有事に関する答弁で「武力行使を伴う台湾有事は日本の存立危機事態に該当し得る」と述べたことを契機に、中国は日本への渡航注意喚起や日本産水産物の事実上の輸入禁止など一連の報復措置を講じてきた経緯がある。12月には岩屋外相が訪中し王毅外相と会談するなど緊張緩和の動きもあったが、今回の事件が外交関係にさらなる影響を及ぼす可能性がある。