高市首相、赤沢経産相を「重要物資安定確保担当相」に任命 中東情勢受け
要約
高市首相が赤沢経産相に「重要物資安定確保担当相」の職務を付与。中東情勢を受けた措置で、エネルギー供給危機への対応体制を強化する。
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赤沢経産相に新たな職務を付与
高市首相は、赤沢経済産業相に「重要物資安定確保担当相」の職務を新たに付与する人事を発令した。中東情勢の緊迫化を受けた措置で、エネルギーをはじめとする重要物資の安定確保に向けた体制強化を図る。
赤沢氏は経済産業相を引き続き務めながら、重要物資の安定確保に関する担当相を兼務する形となる。経産省はエネルギー政策の所管官庁であり、同省を統括する赤沢氏に供給安定化の司令塔機能を明確に持たせる狙いがあるとみられる。
背景にある中東情勢の緊迫化
今回の人事の背景には、深刻化する中東情勢がある。米国・イスラエルによるイラン攻撃に端を発し、イランがホルムズ海峡を事実上封鎖。タンカーの通行量は激減し、多数の船舶が滞留する事態となっている。
日本は原油輸入の約95%を中東地域に依存しており、ホルムズ海峡はその大部分が通過するエネルギーの大動脈である。海峡封鎖の長期化は、原油やLNGにとどまらず、化学品原料のナフサ、半導体製造に必要なヘリウム、肥料原料の尿素など、サプライチェーン全体に波及するリスクをはらんでいる。
政府の対応と今後の課題
政府はすでに民間備蓄の活用開始やガソリン価格抑制のための補助金支給など緊急対応に着手している。今回の担当相新設は、こうした個別の対応策を省庁横断的に束ね、重要物資の確保を一元的に進める体制を整える意味合いがある。
原油価格の上昇と円安基調が重なり、物価への上昇圧力が強まる中、供給危機の長期化に備えた対応が急務となっている。