2026/5/3
nippon-post.com
政治

日越首脳会談、ベトナム製油所の原油調達支援で合意 エネルギー安保で協力強化

要約

高市首相とベトナムのレ・ミン・フン首相が会談し、ベトナム国内の製油所における原油調達を日本が支援することで合意しました。

エネルギー安全保障ベトナム日越関係高市早苗

高市早苗首相とベトナムのレ・ミン・フン首相が会談し、ベトナム国内の製油所における原油調達を日本が支援することで合意した。高市首相が共同記者発表で明らかにした。

Capitol building
※画像はイメージです

共同記者発表で合意を表明

高市首相は共同記者発表の場で、ベトナムの製油所が必要とする原油の調達について、日本が支援を行うことで両首脳が合意に至ったことを明らかにした。支援の具体的な手法や対象となる製油所の詳細については、現時点で明らかにされていない。

日越間のエネルギー協力の意義

今回の合意は、中東情勢の混乱を背景に原油供給への不安が高まる中で実現した。ホルムズ海峡は世界の海上原油輸送量の約31%が通過する戦略的要衝であり、同海峡の情勢不安定化は、原油の9割以上を中東からの輸入に依存する日本にとって大きなリスクとなっている。

ベトナムは原油を産出するものの、製油能力の不足から石油製品の多くを輸入に頼る構造がある。国内の石油需要の約7割を2大製油所で賄っており、これらの安定稼働がベトナムのエネルギー安全保障の鍵を握る。日本にとっても、ベトナム国内の製油所にはニソン製油所のように出光興産や三井化学など日系企業が運営に関わる拠点があり、同国のエネルギー安定は自国のサプライチェーン維持にも直結する。

経済安全保障分野での連携加速へ

日越両国は近年、経済安全保障分野での協力関係を深めている。レ・ミン・フン首相は日本への留学経験を持つ経済官僚型リーダーとして知られ、両国間の経済連携の推進に積極的な姿勢を示してきた。今回の原油調達支援の合意は、エネルギー分野にとどまらず、AIや半導体といった先端技術領域を含む日越間の経済安全保障協力が加速する動きの一環として位置づけられる。