クルーズ船関連のハンタウイルス感染、累計5人に 死者3人、WHOは「リスク低い」
要約
大西洋を航行したクルーズ船に関連するハンタウイルスの集団感染疑いで、これまでに5人の感染と3人の死亡が確認された。新たにスイス人男性の感染とオランダでの客室乗務員の入院が判明したが、WHOは公衆衛生上のリスクは低いとしている。
累計感染者5人、死者3人に
大西洋を航行したクルーズ船に関連するハンタウイルスの集団感染疑いで、累計5人の感染が確認された。これまでに3人が死亡しており、さらに3人に感染の疑いがある。世界保健機関(WHO)は6日、新たにスイス人男性1人の感染確認を発表した。一方、オランダ保健当局は7日、死亡した乗客と船外で接触した航空会社の女性客室乗務員が軽度の症状で入院していることを明らかにした。
WHOは今回の事態について「公衆衛生へのリスクは低い」との評価を示している。
スイス帰国の男性、新たに感染確認
WHOが6日に発表した内容によると、新たに感染が確認されたのはスイス人男性で、4月末に妻と共にスイスへ帰国していた。同男性はクルーズ船の乗客だった。
オランダ保健当局は7日、南アフリカからオランダ行きの便に搭乗予定だった乗客が死亡した後にハンタウイルスへの感染が確認されたことに関連し、当該乗客と船外で接触があった航空会社の女性客室乗務員に軽度の症状が出て入院していると発表した。
感染疑い含め広がる関係者の把握
今回の集団感染疑いは大西洋のクルーズ船を起点としており、確認された感染者5人のほか、3人に感染の疑いが残っている。クルーズ船の名称や具体的な航行ルートは明らかにされていない。感染疑いのある3人の現在の症状や詳細についても公表されていない。
ハンタウイルスはネズミなどのげっ歯類が媒介するウイルスで、通常はヒトからヒトへの感染は起こらないとされる。ただし、今回の事例で検出されたとされるアンデス型は、例外的にヒトからヒトへの感染が確認されている型である。南アフリカ国立伝染病研究所が患者の検体からウイルスを特定した。
WHOはリスクを低いと評価しているものの、クルーズ船という閉鎖的な環境での感染拡大事例として、各国の保健当局が関係者の追跡と監視を続けている。