2026/5/20
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社会

北海道新幹線の線路敷設工事で談合疑い、公取委が9社に立ち入り検査

要約

札幌延伸に向けた軌道工事を巡り、鉄道関連会社など9社が事前に落札企業を調整していた疑いが浮上。公正取引委員会が2026年5月19日に立ち入り検査を開始した。

入札談合公正取引委員会北海道北海道新幹線独占禁止法

公取委、独禁法違反の疑いで9社に立ち入り

札幌への延伸工事が進められている北海道新幹線の線路敷設工事を巡り、公正取引委員会は19日、鉄道関連の会社など計9社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査を開始した。

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※画像はイメージです

9社は、線路敷設工事の入札において、事前に落札する会社を調整していた疑いが持たれている。公取委は各社の実態解明に向け、関係資料の収集や関係者への聴取を進めるとみられる。

札幌延伸の大型工事が舞台に

北海道新幹線は現在、新函館北斗駅から札幌駅までの延伸工事が進行中である。延伸区間は約212kmに及び、その約8割がトンネル区間という大規模な工事となっている。当初は2030年度末の開業を目指していたが、地質不良などの影響で開業時期は2038年度末頃にずれ込む見通しだ。

今回、談合の疑いが持たれているのは、延伸区間における線路などの敷設工事(軌道工事)である。延伸区間は10工区に分けられており、既に5工区で入札が実施され、計約200億円規模の落札額に上っている。公取委は、各社が工区を分け合い、安定的な利益確保を図っていたとみて調べを進めている。

繰り返されるインフラ工事の談合問題

建設業界では、公共工事の入札を巡る談合事件が繰り返し発覚してきた。過去にはリニア中央新幹線の建設工事や北陸新幹線工事など、大型インフラ整備の現場で同様の不正が摘発されている。

談合は、本来競争によって決まるべき公共事業の価格を不当に引き上げ、国民負担を増大させる行為として、独占禁止法で厳しく禁じられている。北海道新幹線の延伸工事は巨額の公的資金が投入される国家的プロジェクトであり、今回の立ち入り検査の結果が注目される。