円相場が1円26銭高の155円台前半、中国の米国債抑制報道と米利下げ観測で
要約
* **円相場:** 10日午前の東京市場で大幅上昇、12時時点で1ドル=155円32〜33銭と前日比1円26銭の円高・ドル安 * **中国報道:** 米ブルームバーグが中国当局が銀行に米国債保有抑制を勧告と報じ、ドル売り圧力に * **米利下げ観測:** NY連銀の消費者調査で1年先予想インフレ率が3.1%に低下、利下げ期待が浮上 * **対ユーロ:** 円は対ユーロでも上昇し、12時時点で1ユーロ=185円05〜09銭
10日午前の東京外国為替市場で、円相場が大幅に上昇した。12時時点では1ドル=155円32〜33銭と、前日17時比で1円26銭の円高・ドル安水準で推移している。一時155円24銭近辺まで上昇し、9日の高値を上回る約1週間ぶりの円高水準をつけた。
中国の米国債保有抑制報道がドル売りを誘発
上昇の主因となったのは、米ブルームバーグ通信が9日に報じた中国の動向である。同通信によると、中国当局が同国の銀行に対し、米国債の保有を抑制するよう勧告しているという。この報道を受け、米国資産からの分散が意識され、ドル売り圧力が強まった。
国内信託銀行の為替アナリストは「10日の東京外為市場で人民元高・ドル安が進行しており、対人民元でのドル売りが対円に及んだ可能性がある」と指摘している。
米利下げ観測も円買い材料に
米国側の経済指標もドル安・円高を後押しした。ニューヨーク連銀が9日に発表した1月の米消費者調査では、1年先の予想インフレ率が3.1%と前月から0.3ポイント低下した。インフレ鈍化の兆しが確認されたことで、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測が意識されている。
さらに、米国家経済会議(NEC)のハセット委員長が9日、「雇用者数についてわずかな減少を想定しておくべきだろう」と述べたことも、米景気の先行き懸念を通じてドル売り・円買いの材料となった。
一方で円高の進行には歯止めも
もっとも、円高の進行が一方的に続いたわけではない。10時前の中値決済に向けては「ドル買い優勢」との声が国内銀行の為替担当者から聞かれ、一時156円30銭近辺まで伸び悩む場面もあった。国内輸入企業による実需のドル買いが、円高の勢いを一定程度抑制した形である。
円は対ユーロでも上昇しており、12時時点では1ユーロ=185円05〜09銭と、前日比59銭の円高・ユーロ安となった。ユーロは対ドルでも上昇し、12時時点で1ユーロ=1.1914ドル近辺と、前日比0.0059ドルのユーロ高・ドル安で推移している。ドルが主要通貨に対して幅広く売られる展開となった。