ハイネケン、今後2年で最大6千人削減へ 従業員の約7%に相当
要約
世界的なビール消費の低迷や健康志向の高まりを背景に、オランダのビール大手が大規模な構造改革に踏み切る。削減規模は5千から6千人で、競争力強化が狙い。
オランダのビール大手ハイネケンは2月11日、今後2年間で5千~6千人の人員削減を実施すると発表した。削減規模は従業員全体の最大約7%に相当し、大規模なコスト削減を通じた競争力強化を目的としている。
従業員の最大7%を削減
ハイネケンが発表した人員削減計画によると、削減対象は5千~6千人で、今後2年間にわたって段階的に進められる。この規模は全従業員の最大約7%にあたる。削減の具体的な方法や対象部門・地域については明らかにされていない。
背景にビール市場の構造的変化
今回の大規模な人員削減の背景には、世界的なビール市場の変化がある。健康志向の高まりやノンアルコール飲料へのシフトにより、ビール販売は苦戦が続いている。ハイネケンのビール販売量は2025年に前年比2.4%減少し、特にヨーロッパでは4.1%減、アメリカ大陸では3.5%減と主要市場での落ち込みが目立った。
さらに、値上げを巡るヨーロッパの小売業者との対立も販売に影を落とした。2025年の記録的な暑さにもかかわらず販売を伸ばせなかったことは、同社の苦境を象徴している。
経営陣交代と重なる構造改革
ハイネケンでは、2020年からCEOを務めるドルフ・ファン・デン・ブリンク氏が2026年5月末での退任を1月に発表しており、経営トップの交代と大規模な構造改革が同時に進むことになる。同社は2021年に中期経営戦略「EverGreen 2030」を掲げ、プレミアムブランドの強化を推進してきたが、市場環境の悪化を受けて経営効率化への転換を迫られた形である。
今回の人員削減は年間最大5億ユーロのコスト削減を目指すもので、経営体制の簡素化やサプライチェーンの最適化が柱となる見通しだ。