電通グループ、2025年12月期に約4000億円の減損損失を計上
要約
電通グループが2025年12月期に通期で約4000億円の減損損失を計上する。海外買収に伴う「のれん」の減損が主因で、10-12月期だけで3101億円に上る。
企業業績広告業界決算減損損失電通グループ
3101億円の減損損失を発表
電通グループは、2025年12月期の連結決算において3101億円の減損損失を計上すると発表した。10-12月期に計上されたもので、海外買収に関わる「のれん」が減損の対象となっている。
同社は4-6月期にも860億円の減損損失を計上しており、2025年12月期の通期では約4000億円規模の減損となる見通しだ。
繰り返される巨額減損
電通グループの大規模な減損計上は今回が初めてではない。2024年12月期にも2101億円ののれん減損損失を計上し、純損失は1921億円と過去最大の赤字を記録していた。2020年12月期にも海外事業の不振に伴い1400億円強ののれん減損を計上している。
海外M&A戦略の行方
一連の減損損失の背景には、2013年のイギリス広告大手イージス買収(約4000億円)以降、海外で積極的に展開してきたM&A戦略がある。グローバル売上高比率を54%まで高めたものの、買収後の統合が十分に進まず、組織の分断化や経営統治の課題が指摘されてきた。
一方、国内の広告市場は堅調で、2024年の総広告費は7兆6730億円(前年比104.9%)に達している。電通グループは中期経営計画(2025-2027年)でM&A偏重からオーガニック成長への回帰を掲げ、海外事業の収益性回復を最優先課題に位置づけている。