NY原油・金が反落、米イラン核協議で「大筋合意」報道受け地政学リスク後退
要約
WTI原油は0.9%安の62.33ドル、金先物は2.8%安の4905.9ドルで取引を終えた。スイスで開かれた米イラン核協議でイラン外相が「主要な原則について大筋の合意に至ることができた」と発言し、中東の地政学リスクへの警戒が和らいだ。
原油・金ともに反落、協議前進で売り優勢
2026年2月17日のニューヨーク商品市場で、原油先物と金先物がそろって反落した。米国とイランがスイスで核協議を開き、イランのアラグチ外相が「良好な進展があった」「主要な原則について大筋の合意に至ることができた」と発言。中東の地政学リスクが後退するとの見方から、リスクプレミアムを織り込んでいた原油と安全資産とされる金の両方に売りが広がった。
WTI、一時2週間ぶり安値
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)期近3月物は、前週末比0.56ドル(0.9%)安の1バレル62.33ドルで取引を終えた。セッション中には一時61.87ドルまで下落し、期近物として2週間ぶりの安値を付ける場面もあった。
プライス・フューチャーズ・グループのフィル・フリン氏は「協議の前進がみられたことで目先の軍事行動の可能性は低くなった一方、大筋合意の具体的な内容は明らかではなく、最終合意に至れるのかなど先行き不透明感は残っている」と述べた。
今回の協議は、約8カ月ぶりに再開された2月6日に続く2回目の交渉にあたる。米国はすでにイラン周辺海域に空母打撃群を派遣しており、軍事的な圧力を維持したまま外交交渉を進めている構図だ。
ホルムズ海峡では演習も
一方、イランは17日、革命防衛隊の軍事演習のためホルムズ海峡の一部を数時間閉鎖したと報じられた。16日にも同海峡での演習が伝わっており、交渉と並行して軍事的な存在感を示す動きが続いている。ホルムズ海峡は世界の石油輸送の要衝であり、同海峡をめぐる動向は原油価格に直結する。
金先物も大幅安、ドル高も重荷
COMEX金先物4月物は前週末比140.4ドル(2.8%)安の1トロイオンス4905.9ドルで取引を終えた。地政学リスクの後退に加え、ドルが英ポンドなどに対して買われたことも金の売り材料となった。ドル高は、ドル建てで取引される金の割高感を強め、海外投資家の買い意欲を後退させる要因となる。
米イラン核協議が約8カ月ぶりに再開
長期間停止していた交渉が再始動。2回目となる今回のスイス協議につながる交渉の出発点となった。
ホルムズ海峡でイラン軍演習
イラン革命防衛隊が同海峡周辺で演習を実施。世界の石油輸送の要衝での軍事行動として市場が注視した。
スイスで2回目の核協議
アラグチ外相が「主要な原則について大筋の合意に至ることができた」と発言。ただし具体的内容は明らかにされていない。
NY原油・金が反落
WTIは0.9%安の62.33ドル、金は2.8%安の4905.9ドル。地政学リスク後退とドル高が売り材料となった。