NY原油先物が4.6%反発、ウクライナ和平協議の停滞とイラン攻撃報道で供給懸念強まる
要約
WTI原油は1バレル65.19ドル、金先物は初の5,000ドル台で取引を終了。ジュネーブでの3カ国和平協議が進展なく終了し、トランプ政権のイラン攻撃の可能性も報じられたことで、地政学リスクへの警戒が商品市場全体を押し上げた。
2026年2月18日のニューヨーク商品市場で、原油先物と金先物がそろって反発した。ウクライナを巡る和平協議の停滞に加え、トランプ米政権によるイランへの大規模攻撃の可能性が報じられたことで、地政学リスクへの警戒感が強まり、商品市場全体に買いが広がった。
原油先物、供給懸念で大幅反発
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)3月物は、前日比2.86ドル(4.6%)高の1バレル65.19ドルで取引を終えた。
同日、スイス・ジュネーブでロシア・ウクライナ・米国の3カ国による和平協議が開かれたが、領土問題などを巡る対立が続き、大きな進展はなかったとみられる。交渉の長期化によりロシア産原油の供給が限られる状況が続くとの思惑が、原油相場を押し上げた。
さらに、米ニュースサイト「アクシオス」が18日、トランプ米政権がイランへの大規模攻撃に踏み切る可能性があると報じたことも、中東情勢の緊迫化を意識させる材料となった。米国とイランは前日の17日にイランの核開発問題を巡る協議の継続で合意したばかりだったが、攻撃の可能性が伝わったことで供給途絶への懸念が一気に高まった形だ。
金先物も反発、5,000ドル台に到達
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月物も反発し、前日比103.6ドル(2.1%)高の1トロイオンス5,009.5ドルで取引を終えた。
ウクライナ和平協議の不透明感やイラン情勢の緊迫化を背景に、安全資産としての金に資金が流入した。原油と金がともに上昇する展開は、市場参加者が地政学リスクの高まりを強く意識していることを示している。
複数の地政学リスクが同時に意識される展開
18日の市場では、ウクライナ問題とイラン問題という2つの地政学リスクが同時に意識される異例の展開となった。
米国とイランが協議継続に合意
イランの核開発問題を巡り、両国が交渉を続ける方針で一致した。
ジュネーブで3カ国和平協議が終了
ロシア・ウクライナ・米国が協議に臨んだが、領土問題などで対立が続き大きな進展はなかった。
アクシオスがイラン攻撃の可能性を報道
トランプ政権がイランへの大規模攻撃に踏み切る可能性があると報じられ、中東の緊張が一段と高まった。
NY商品市場で原油・金が反発
WTI原油は4.6%高の65.19ドル、金先物は2.1%高の5,009.5ドルでそれぞれ取引を終了した。
ウクライナを巡る和平交渉が長引けばロシア産原油の供給制約が続き、イラン情勢が緊迫化すれば中東からの供給にも影響が及ぶ。いずれも原油の供給サイドに対するリスクであり、市場が敏感に反応した格好だ。