米最高裁がトランプ関税を違憲と判断、NYダウ230ドル高の反発
要約
米連邦最高裁が国際緊急経済権限法に基づく相互関税を違憲と判示。トランプ氏は1974年通商法第122条に基づく10%関税への切り替えを表明し、企業負担軽減期待からNYダウが230ドル高で取引を終えた。
ダウ平均株価ニューヨーク株式市場米国関税
最高裁が相互関税を違憲と判断
米連邦最高裁は、トランプ政権が国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に課してきた相互関税について、大統領にはIEEPAに基づいて関税を課す権限はないとする判決を下した。この判決を受け、20日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は前日比230ドル(0.5%)高の49,625ドルで取引を終えた。
トランプ氏は判決後、1974年通商法第122条を根拠に10%の関税を課す大統領令に署名すると表明。新たな関税は従来の相互関税と比べ企業の負担が減るとの見方が市場に広がり、買い注文が優勢となった。
消費関連株を中心に幅広く上昇
米投資銀行ジェフリーズのアニケット・シャー氏は、最高裁の判決について「米国の消費者向けセクターを後押しする」と指摘。実際にルルレモン・アスレティカが2%超、TJXが1%超、ターゲットが0.9%、ホーム・デポが1%それぞれ上昇するなど、消費関連銘柄の上昇が目立った。
S&P500種株価指数の業種別では10業種のうち8つが上昇し、通信セクターが3%高、一般消費財セクターが1%高となった。ナスダック総合株価指数も1%近く上昇した。
利下げ期待も浮上
グローバルXの投資ストラテジー責任者スコット・ヘルフスタイン氏は「関税がなくなればインフレが抑えられ、米連邦準備理事会(FRB)が利下げをしやすくなる」と述べ、金融緩和への期待感にも言及した。
最高裁の違憲判決によりトランプ政権の通商政策は転換を迫られたが、トランプ氏が即座に別の法的根拠による関税措置を打ち出したことで、市場では新たな関税体制の全容を見極める動きも続きそうだ。