米最高裁が相互関税に違憲判決、日米合意85兆円の投融資に不透明感
要約
トランプ政権の相互関税政策に対し米連邦最高裁が違憲と判断した。日本への15%関税の法的根拠が失われ、5500億ドル規模の対米投融資を柱とする日米関税合意の前提が大きく揺らいでいる。
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米最高裁、相互関税は「違憲」と判断
米連邦最高裁判所が、トランプ政権が各国・地域に課してきた相互関税について違憲との判決を下した。日本に対しては15%の相互関税が課されていたが、この判決により法的根拠を失った形となる。
日米間では関税合意に基づき、5500億ドル(約85兆円)規模の対米投融資が約束されている。相互関税の撤廃や引き下げを前提に組み立てられたこの合意の枠組みが、違憲判決によって根底から揺らぐ事態となった。
自動車関税は対象外、日本政府は合意履行の姿勢
今回の違憲判決は相互関税に対するものであり、自動車など分野別に設定された関税は対象外となっている。日本の基幹産業である自動車についてはただちに影響が及ぶわけではない。
日本政府は判決後も、合意の履行に向けた対応を続ける姿勢を示している。約85兆円にのぼる投融資の約束をどのように取り扱うかが今後の焦点となる。
トランプ氏、別の法律で10%関税を模索
トランプ大統領は違憲判決を受け、別の法律を根拠として各国からの輸入品に10%の新たな関税をかける方針を示した。相互関税に代わる措置として打ち出したもので、政権として関税政策そのものを放棄する考えがないことを鮮明にした。
ただし、相互関税が違憲とされた以上、新たな法的根拠に基づく関税の行方も予断を許さない。日米関税合意の前提条件が変わったことで、両国間の通商交渉は新たな局面を迎えることになる。