1月の有効求人倍率1.18倍に低下、最低賃金引き上げが企業の求人抑制に影響
要約
厚生労働省が発表した2026年1月の有効求人倍率は1.18倍で前月から微減。過去最大となった最低賃金の引き上げが企業の採用抑制につながっている。
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1月の有効求人倍率、前月から微減
厚生労働省が発表した2026年1月の有効求人倍率は1.18倍となり、前月(2025年12月)から微減した。求職者1人に対して1.18件の求人がある状態で、依然として求人が求職を上回る「売り手市場」は続いているものの、わずかに低下した形だ。
最低賃金の上昇が求人に影響
今回の低下には、最低賃金の上昇が影響しているとされる。2025年度の最低賃金改定では、全国加重平均で過去最大の66円引き上げが実施され、1,055円から1,121円となった。この大幅な引き上げにより企業の人件費負担が増加し、特に中小企業を中心に新規の求人を抑制する動きが出ている。
最低賃金の改定は2025年10月に20都府県で発効したが、一部の地域では2026年に入ってからの発効となっており、1月時点ではその影響が徐々に広がっている段階にある。
構造的な人手不足は継続
有効求人倍率は微減したものの、日本の労働市場は構造的な人手不足が続いている。生産年齢人口(15〜64歳)は前年同月比で約19万6千人減少しており、長期的な労働力の縮小傾向に変わりはない。
企業側では、人件費の上昇を受けて採用よりも省人化・自動化への投資で対応する動きも指摘されている。最低賃金の引き上げが機械化投資の費用対効果を改善させ、結果として求人数の伸びを抑える一因になっている可能性がある。
政府は2020年代に全国最低賃金1,500円の達成を目標に掲げており、今後も引き上げが続く見通しだ。企業の採用戦略と労働市場の需給バランスがどのように変化していくか、引き続き注視が必要な局面にある。