オレンジ不使用の「オレンジ味」ジュース、カゴメが異常気象による不作受け開発
要約
黄色にんじんやリンゴなどを独自技術でブレンドし、オレンジの味わいを再現。店頭価格が2〜3倍に高騰するなか、原料に頼らない新たなアプローチが注目を集めている。
値上げ異常気象食料
オレンジゼロで「オレンジの味」を実現
異常気象によるオレンジの世界的な不作が続くなか、カゴメがオレンジを一切使用しない「オレンジ風味」のジュースを開発した。ニュージーランド産の黄色にんじんをベースに、リンゴやパイナップルなどを組み合わせ、オレンジの味わいや香りの要素を分解・再構成する独自の技術でブレンドしている。
実際に試飲したリポーターの横山純子氏は「あ、オレンジの味しますね」と驚きの反応を見せた。オレンジを原料に含まないにもかかわらず、その風味を再現した点が最大の特徴である。
背景にオレンジ価格の急騰
開発の背景には、異常気象がもたらしたオレンジの深刻な不作がある。供給不足の影響でオレンジジュース関連製品の店頭価格は大幅に上昇しており、消費者にとって手が届きにくい存在になりつつある。
カゴメ飲料企画部主任の近堂洋輔氏は、現在の市場環境について「(店頭価格が)2倍3倍になって非常に手に取りにくくなっている状況」と説明する。こうした価格高騰を受け、オレンジそのものに依存しない製品づくりに踏み切った形だ。
代替技術が切り開く新たな選択肢
今回の製品は、オレンジの味覚や香りを構成する要素を科学的に分解し、異なる原料の組み合わせで再現するという手法を採っている。黄色にんじんが持つ色味と風味をベースに、リンゴの甘みやパイナップルの酸味などを加えることで、オレンジジュースに近い味わいを目指した。
オレンジ不作の長期化が見込まれるなか、原料の制約を技術で乗り越える試みとして、飲料業界の新たな方向性を示す一歩となる可能性がある。