ニデック会計不正、第三者委が報告書公表 永守氏一部容認と認定
要約
ニデック会計不正調査の第三者委員会は、2012〜13年度に100億円近い「負の遺産」が存在し、創業者永守重信氏が一部の会計不正を容認していた側面があったと認定した。調査は継続中で、会計不正の全容解明にはさらに時間を要する。
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第三者委が調査報告書を公表
ニデックの会計不正の疑義を調べる第三者委員会(委員長・平尾覚弁護士)は3日、調査報告書を公表し、記者会見を開いた。委員会は、創業者の永守重信氏が一部の会計不正を容認していた側面があったと認定。2012〜13年度には100億円近い「負の遺産」が存在していたことも明らかにした。
公認会計士の井上寅喜委員は会見で「会計不正がいつから始まったかは分からなかった。少なくとも12〜13年度には100億円近い負の遺産があり、かなり前から会計不正がおこなわれていた」と述べた。一方で「負の遺産と聞くと全部が真っ黒に見えてしまうかもしれないが、リスクがある資産ということだ」とし、負の遺産と会計不正は同義ではないとの認識を示した。
永守氏への計10時間超のヒアリング
委員会は永守氏に対し4〜5回、1回あたり2〜3時間のヒアリングを実施した。井上委員は「永守氏が正しい経営をしたいという思いを持っていたことを否定するつもりはない。ただ、一部の会計不正を容認している側面があった」と語った。
発見された不正は場所や時期がまちまちで、経理部門、CFO、子会社幹部、事業部門のトップが絡みながら行われた事例が多いという。一方、ニデック本社のCFOが個別案件を細かく認識していたわけではないと認定された。
調査継続中、全容はなお不明
有価証券報告書の虚偽記載は事実と考えられているが、個別の不正事案についてはなお調査が残っており、ほかにも会計不正が存在する可能性がある。最終の調査報告書の公表時期は未定で、不正の全容解明にはさらに時間を要する見通しだ。