中国、2026年の経済成長率目標を4年ぶり引き下げへ 「4.5~5.0%」に設定
要約
中国政府が2026年の経済成長率目標を「4.5~5.0%」とする方針を固めた。4年ぶりの引き下げで、人口減少や不動産不況、デフレ圧力といった構造的課題が背景にある。
4年ぶりの目標引き下げ
中国政府が2026年の経済成長率目標を「4.5~5.0%」に設定する方針であることが明らかになった。成長率目標の引き下げは4年ぶりとなる。
中国はこれまで「5%前後」の成長率目標を掲げてきたが、今回の修正により、事実上の下方修正に踏み切る形となる。
構造的課題が目標修正の背景に
目標引き下げの背景には、中国経済が直面する複合的な構造問題がある。2025年通年の実質GDP成長率は5.0%を達成したものの、第4四半期には4.5%へ減速していた。
デフレ圧力も深刻化している。2023年以降、実質成長率が名目成長率を上回る「名実逆転」が3年連続で続いており、2026年1月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比0.2%にとどまった。
さらに、人口減少と不動産不況が経済の重しとなっている。2025年末の人口は前年末比で339万人減少し、出生数も162万人の減少を記録。2025年の固定資産投資は前年比3.8%減で、とりわけ不動産投資は17.2%の大幅減となった。
内需強化路線を継続へ
習近平政権は2026年3月の全国人民代表大会(全人代)で、「穏中求進」(安定の中で前進を求める)の方針を掲げ、質の向上と効率改善を重視する姿勢を示す。内需の強化を最優先課題に位置づけ、積極的な財政・金融政策の継続による景気下支えを図る構えだ。
全人代では第15次5カ年計画(2026~30年)も確定する予定で、中長期の経済運営の方向性が注目される。
各種予測では、2026年の実際の成長率は4.2~4.4%程度に減速するとの見方が広がっており、トランプ政権による関税政策の影響拡大で輸出の増勢鈍化も懸念されている。中国経済の構造転換が本格的に問われる局面に入った。