中国、2026年の経済成長率目標を「4.5〜5%」に引き下げ 全人代で発表へ
要約
中国が3年連続で掲げてきた「5%前後」の経済成長率目標を「4.5~5%」に引き下げることが明らかになった。不動産市場の低迷や高齢化など構造的課題への対応として、現実路線への転換を示すものとなる。
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中国政府は2026年の経済成長率目標を「4.5%から5%」に設定する方針であることが明らかになった。前年の「5%前後」から引き下げとなり、全国人民代表大会(全人代)で正式に発表される見通しだ。
3年連続の「5%前後」から方針転換
中国は2023年から2025年まで3年連続で成長率目標を「5%前後」に設定し、いずれも達成してきた。2026年の目標を「4.5%から5%」としたことで、4年ぶりの引き下げとなる。
目標値が幅を持った形で示されたことも特徴的で、経済環境の不確実性を織り込んだ設定と読み取れる。
構造的課題が目標引き下げの背景に
引き下げの背景には、中国経済が直面する複合的な課題がある。不動産市場では販売不振による在庫の積み上がりが続き、消化には数年を要する見通しとされる。地方財政も土地売却収入の減少により厳しさを増しており、中央政府が国債発行で補填する構造が続いている。
人口面では、2021年から2025年にかけて60歳以上の高齢者が3億人を超え、住宅需要の減少にも直結している。1人当たりGDPが約1万ドルの段階で急速な高齢化が進む状況にある。
全人代で新たな5カ年計画も焦点
2026年3月に開幕する全人代では、第15次5カ年計画(2026〜2030年)の確定も予定されている。先端製造業の強化や消費主導型経済へのシフトが重点方針として掲げられる見込みで、従来の債務頼みの投資刺激策から、持続可能性を重視した成長モデルへの転換が鮮明になりつつある。
国際的には、新興国との通商関係強化による対米依存の緩和も推進する方針とされ、国内の構造改革と対外戦略を一体で進める姿勢がうかがえる。