中国、2026年の経済成長率目標を「4.5〜5%」に引き下げ 不動産不況で減速容認
要約
中国の全人代が北京で開幕し、李強首相が政府活動報告で2026年の成長率目標を「4.5〜5%」と発表。3年連続「5%前後」としてきた方針を初めて引き下げ、不動産不況による消費低迷への対応が急務となっている。
中国、2026年の経済成長率目標を「4.5〜5%」に引き下げ 不動産不況で減速容認
中国の第14期全国人民代表大会(全人代)第4回会議が2026年3月5日午前、北京の人民大会堂で開幕した。李強(リー・チャン)首相は政府活動報告の中で、2026年の実質経済成長率の目標を「4.5〜5%」とする方針を示す。2025年の目標であった「5%前後」から小幅に引き下げる形となり、中国指導部が成長の減速を事実上容認した格好だ。
3年続いた「5%前後」から初の目標引き下げ
中国は2023年から2025年まで3年連続で経済成長率の目標を「5%前後」に設定してきた。2026年の「4.5〜5%」という目標は、この水準から初めて明確に引き下げられたものとなる。目標に幅を持たせた設定は、経済の先行き不透明感を反映しているとみられる。
2023年の実績は5.2%、2024年は5.0%と、掲げられた目標をいずれも達成してきたが、2026年は初めて下方修正された。
不動産不況と消費低迷が背景に
目標引き下げの背景には、不動産不況による内需不足の長期化がある。不動産市場の低迷は家計の資産縮小を通じて消費意欲を冷え込ませており、個人消費の回復が遅れている。こうした構造的な問題が中国経済の成長を圧迫し、従来の「5%前後」という水準の維持が難しくなっていた。
中国指導部は成長率の小幅な減速を容認する姿勢を見せており、量的な拡大よりも経済の質的な安定を重視する方向にかじを切りつつある。
全人代で示される政策の方向性
全人代は中国の国会に相当する最高権力機関であり、毎年3月に開かれる会議では政府活動報告を通じてその年の経済運営方針が示される。李強首相による報告の中で、成長率目標のほか、内需拡大や不動産市場の安定化に向けた具体的な政策がどこまで打ち出されるかが焦点となる。