日産自動車、業績不振下で春闘賃上げ月1万円に満額回答
要約
日産労組が要求した月1万円のベースアップに対し、経営危機のさなかにある日産が満額で応じた。物価高への対応と従業員の士気維持を重視した判断とみられる。
日産自動車春闘賃上げ
業績不振の日産、賃上げ要求に満額回答
日産自動車が2026年春闘で、労働組合が求めていた月額1万円の賃上げに満額回答したことが11日、明らかになった。同社は業績不振に陥っている状況にあるが、物価高への対応と従業員の士気向上を考慮し、組合の要求を全額受け入れる判断を下した。
物価高と士気向上が決め手に
今回の満額回答の背景には、長引く物価高と従業員の士気維持という二つの要因がある。日産は厳しい経営環境に置かれているものの、働く従業員の生活を守る姿勢を示した形だ。
労働組合側は月1万円の賃上げを要求していた。前年の春闘では月1万8,000円を要求しており、今回は8,000円の引き下げとなる。経営状況を踏まえ、組合側も要求水準を大幅に抑えた格好だ。
自動車業界の春闘動向
2026年春闘では、自動車大手各社の労組が高水準の賃上げを要求している。トヨタ労組は賃上げ総額で最大2万1,580円、ホンダ労組は1万8,500円、マツダ労組は総額1万9,000円をそれぞれ要求しており、日産の月1万円という水準は業界内で最も低い部類に入る。
日産が業績不振にもかかわらず満額回答に踏み切ったことは、大規模なリストラを進める中でも人材の流出を防ぎ、従業員のモチベーションを維持しようとする経営判断の表れといえる。具体的な給与への反映時期や対象となる従業員の範囲については明らかになっていない。