NY原油が100ドル台に再浮上、米軍カーグ島攻撃でイランとの緊張が一段と高まる
要約
WTI原油先物が15日の取引で5営業日ぶりに100ドル台を回復。米軍によるイラン最大の石油輸出拠点カーグ島への攻撃を受け、イラン側が米国関連のエネルギーインフラへの報復を示唆したことが価格を押し上げている。
WTIイランホルムズ海峡中東情勢原油価格
5営業日ぶりに100ドル台を回復
ニューヨーク原油先物市場で15日、国際指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の先物価格が1バレル=100ドル台をつけた。100ドルを超えるのは5営業日ぶりで、前営業日の終値から一時3%超上昇した。
米軍がペルシャ湾に位置するイランの原油輸出拠点カーグ島を攻撃したことが明らかになり、中東からの原油供給に対する懸念が市場を揺さぶっている。カーグ島はパイプラインで主要な油田と接続されており、イラン産原油の輸出の9割を担う戦略的要衝である。
トランプ大統領、さらなる攻撃を示唆
トランプ米大統領は13日の取引終了後、SNSを通じてカーグ島攻撃について言及した。「石油インフラを一掃してしまう選択はあえてしなかった」と述べる一方、イランが「ホルムズ海峡の航行を妨げる場合は再考する」と警告し、追加攻撃の可能性を排除しなかった。
イラン外相、報復攻撃を予告
これに対し、イランのアラグチ外相は14日、米メディアMS NOWのインタビューで強く反発した。アラグチ外相は、イランの石油インフラが攻撃されれば「米国企業が保有していたり、株主になっていたりするあらゆるエネルギーインフラを攻撃するだろう」と明言し、報復の構えを鮮明にした。
米国とイランの双方が強硬姿勢を崩さない中、原油市場では中東情勢のさらなる悪化を織り込む動きが続いている。ホルムズ海峡の航行安全が脅かされる事態となれば、世界のエネルギー供給に甚大な影響を及ぼしかねず、原油価格の上昇圧力は当面続く可能性がある。