2026/4/1
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経済

そごう・西武、西武渋谷店を9月末に閉店へ 1968年開業の老舗百貨店

要約

そごう・西武が西武渋谷店の9月末閉店を発表した。1968年の開業から半世紀以上営業を続けてきた店舗は、地権者との契約交渉不調を背景に店じまいを迎える。

そごう・西武小売・流通渋谷経営再建

西武渋谷店が9月末で閉店

そごう・西武は2026年3月25日、西武渋谷店を9月末に閉店すると明らかにした。1968年の開業から半世紀以上にわたり営業を続けてきた渋谷の百貨店が、その歴史に幕を下ろすことになる。

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※画像はイメージです

セゾン文化の象徴、渋谷から撤退

西武渋谷店は1968年4月、堤清二率いる西武流通グループが東急の地盤であった渋谷に進出する形で開業した。渋谷パルコやロフト館などとともに複合的な商業エリアを形成し、若者文化の発信拠点として「セゾン文化」の象徴的存在となった。A館とB館が地下を流れる宇田川を避けて空中の連絡通路で結ばれた独特の構造でも知られる。

そごう・西武を取り巻く経営環境

そごう・西武は長年にわたり経営再建の途上にある。2000年にそごうが約1兆8,700億円の負債を抱えて民事再生を申請。2003年には西武百貨店も約2,300億円規模の債権放棄を要請し、両社は経営統合へと向かった。2006年にセブン&アイ・ホールディングスの傘下に入ったものの、2023年8月には米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループへ売却された。この際、セブン&アイは約916億円の債権放棄を決定している。

フォートレス傘下での経営再建では、西武池袋本店への投資集中が進められており、採算性を重視した店舗の選別が行われてきた。西武渋谷店については、土地・建物の地権者との賃貸借契約交渉が不調に終わったことが閉店の直接的な要因とされる。渋谷駅周辺では大規模な再開発が進み、新たな商業施設が相次いで開業するなど、競争環境も大きく変化している。