ローム・東芝・三菱電機、パワー半導体事業の統合協議へ
要約
日本の電子部品・電機大手3社がパワー半導体事業の統合に向けた協議に入ることが明らかになった。世界市場で欧米・中国勢に押される日本勢の競争力強化が狙い。
パワー半導体ローム三菱電機東芝産業再編
国内大手3社が統合協議へ
電子部品メーカーのロームと大手電機メーカーの東芝、三菱電機の3社が、パワー半導体事業の統合に向けて協議に入ることが3月26日、明らかになった。
パワー半導体は電力の変換や制御を担う中核部品であり、電気自動車(EV)や再生可能エネルギー関連機器などへの需要拡大が見込まれる成長分野である。日本の主要メーカー3社が事業統合に向けて動き出すことで、国内パワー半導体産業の大きな転換点となる可能性がある。
統合の詳細は今後の協議へ
統合の具体的な形式や対象となる事業範囲、時期などの詳細は現時点では明らかになっていない。今後の協議の中で、統合の枠組みや経営体制などが詰められていくものとみられる。
世界市場での競争力確保が課題
パワー半導体の世界市場では、ドイツのインフィニオン・テクノロジーズが約17%のシェアでトップに立ち、三菱電機は4位(約4.6%)、東芝は10位(約2.6%)にとどまる。欧米勢に加え、中国企業の台頭も著しく、日本勢は厳しい競争環境に置かれている。
経済産業省はパワー半導体分野での国際競争力強化を重要課題と位置づけ、大規模設備投資を行う企業への補助金支給などの支援策を進めてきた。こうした政策的な後押しも、今回の統合協議の背景にあるとみられる。
パワー半導体市場は2035年に世界で7.8兆円規模に拡大するとの予測もあり、研究開発や製造設備への巨額投資が不可欠となっている。単独での国際競争力維持が難しくなる中、3社の統合協議が実現に至れば、日本のパワー半導体産業の競争力を大きく左右する動きとなる。