長期金利2.380%、約27年ぶり高水準に並ぶ 米イラン情勢・原油高が圧力
要約
27日の国内債券市場で新発10年物国債利回りが前日比0.105%上昇し2.380%をつけた。1月20日に記録した約27年ぶりの高水準に並び、年度末の薄商いのなか幅広い年限で利回りが急上昇している。
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10年債利回り、前日比0.105%上昇の2.380%
27日の国内債券市場で、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが大きく上昇し、2.380%をつけた。前日比で0.105%の上昇幅となり、今年1月20日に記録した約27年ぶりの高水準に並んだ。
米国とイランの和平交渉が難航していることを背景に、原油価格が高止まりしており、世界的なインフレ懸念が債券売りを誘った。年度末にあたり債券市場の商いが細るなか、売りが出ると価格が大きく動きやすい地合いとなっていた。
幅広い年限で利回り急上昇
この日は10年債にとどまらず、幅広い年限の新発債で利回りが急上昇した。年度末特有の薄商いが値動きを増幅させた格好だ。
長期金利は今年1月20日にも2.380%をつけており、これは1990年代後半以来、約27年ぶりの高水準だった。その後いったん低下する場面もあったが、再び同水準まで戻したことで、金利の上昇圧力が根強いことが改めて示された。
米イラン情勢と原油高が背景に
今回の金利上昇の直接的な要因として、米国とイランの和平交渉の難航がある。交渉の先行き不透明感から原油価格が高止まりしており、エネルギー価格の上昇を通じたインフレ圧力が意識されている。
インフレ懸念が強まれば、各国の中央銀行が金融引き締め姿勢を維持するとの観測が広がり、債券は売られやすくなる。日本についても日銀の早期利上げ観測がくすぶるなか、国内の債券市場では売り圧力が高まった。
年度末という時期的な要因も重なった。決算対応などで市場参加者が減少し、通常より流動性が低下していたことが、利回りの急上昇を助長したとみられる。