2026/4/1
nippon-post.com
経済

対ドル円相場が1ドル=160円台に進行、約1年8カ月ぶりの円安水準に

要約

中東情勢の緊迫化による「有事のドル買い」と原油高騰が重なり、27日の外国為替市場で円が160円台まで下落。政府・日銀による為替介入への警戒感が急速に高まっている。

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1ドル=160円台、2024年7月以来の水準

27日の外国為替市場で、対ドル円相場が1ドル=160円台まで進行した。2024年7月以来、約1年8カ月ぶりの円安ドル高水準となる。中東情勢の緊迫化を背景にした「有事のドル買い」の進行と、原油価格の高騰による日本の貿易赤字拡大観測が円売りを加速させた。

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※画像はイメージです

節目の160円を突破したことで、市場では政府・日本銀行による為替介入への警戒感が急速に強まっている。

中東リスクとエネルギー価格が円安を加速

円安進行の背景には、複合的な要因がある。イランが停戦交渉に消極的な姿勢だとの見方が広がるなか、トランプ米政権は中東への米軍増派を進めており、中東情勢への懸念が根強く残っている。こうした地政学リスクの高まりが、安全資産とされるドルへの資金流入を促している。

26日には、WTI原油先物価格が1バレル=90ドル台の高値で推移した。エネルギー価格の高騰は、資源の大半を輸入に頼る日本にとって貿易赤字の拡大に直結する。景気減速への懸念も重なり、円を売ってドルを買う動きが強まった。

為替介入への警戒感が浮上

円相場が心理的節目である160円を割り込んだことで、政府・日銀が為替介入に踏み切るかどうかに市場の関心が集まっている。2024年4~5月に同水準に達した際にも、為替介入の観測が市場を大きく揺さぶった経緯がある。

原油高と円安の同時進行は、輸入物価の上昇を通じて国内の物価高をさらに押し上げる要因となる。エネルギーコストの増大は企業収益を圧迫し、家計の負担増にもつながるため、今後の政府・日銀の対応が注目される。