2026/4/1
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経済

NYダウ793ドル安、中東緊迫でWTI原油が一時100ドル突破

要約

米国防総省が中東への最大1万人の地上部隊追加派遣を検討していると報じられ、ホルムズ海峡では中国海運大手のコンテナ船が引き返す事態も発生。エネルギー供給への懸念が市場を直撃した。

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ダウ平均793ドル安、原油高が市場を圧迫

27日のニューヨーク株式市場で、ダウ工業株平均は前日比793.47ドル(1.73%)安の4万5166.64ドルで取引を終えた。中東情勢の緊迫化を背景にWTI原油先物価格が急騰し、一時1バレル=100ドルの大台を突破。終値も99.64ドル(前日比5.46%高)と大幅に上昇した。

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※画像はイメージです

原油価格の高騰はインフレ懸念を再燃させ、景気敏感株や消費関連株を中心に幅広い銘柄に売りが広がった。

米地上部隊の追加派遣報道が引き金に

市場を動揺させた直接の要因は、中東をめぐる一連の報道だ。26日、米紙ウォールストリート・ジャーナルは、米国防総省が最大1万人の地上部隊を中東に追加派遣することを検討していると報じた。さらに27日には、同紙が中国の海運大手のコンテナ船2隻がホルムズ海峡を渡ろうとして引き返したと伝えた。

  1. 米紙WSJが追加派遣検討を報道

    米国防総省が最大1万人の地上部隊を中東へ追加派遣する案を検討していると伝えた

  2. ホルムズ海峡でコンテナ船引き返し

    中国海運大手のコンテナ船2隻がホルムズ海峡の通過を断念し、航行不安により中東への物流が冷え込む事態となった

  3. NYダウ793ドル安で取引終了

    原油高によるインフレ懸念が重荷となり、ダウ平均は前日比1.73%下落した

エネルギー供給への懸念が拡大

ホルムズ海峡は世界の石油輸送の約20%が通過するエネルギー安全保障上の要衝である。コンテナ船の引き返しは、同海峡の航行リスクが現実のものとなりつつあることを示しており、原油の供給不安が一段と強まった格好だ。

WTI原油先物が100ドルに達するのは、2月末以降の中東情勢急変を受けた価格上昇の延長線上にある。原油高は企業のコスト増や消費の抑制につながるため、市場ではスタグフレーション(高インフレと景気停滞の同時進行)への警戒感も広がっている。