NY円相場4日続落、1ドル160円台に 中東武力衝突懸念で1年8カ月ぶり安値
要約
27日のニューヨーク外国為替市場で、米国・イスラエルとイランの武力衝突の懸念から有事のドル買いが続き、円相場が4日続落して1ドル160円台に下落。2024年7月以来1年8カ月ぶりの安値を付けた。
有事のドル買いで円が急落
27日のニューヨーク外国為替市場で円相場が4日続落し、1ドル=160円25〜35銭で取引を終えた。前日比50銭の円安・ドル高となる。一時は160円42銭まで下落し、2024年7月以来およそ1年8カ月ぶりの安値を付けた。
米国・イスラエルとイランの武力衝突が激しくなるとの懸念から、安全資産としてドルを買う動きが続いている。27日にはイランのウラン関連施設が米国とイスラエルの攻撃を受けたと伝わり、中東情勢の不透明感が一段と強まった。これを受けて市場ではドルに資金が流入する展開となった。
原油高が円安を加速
原油市場でもリスク意識が鮮明になった。米原油先物のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5月物は1バレル=99ドル台半ばで推移し、前日比5%あまり上昇した。取引時間中には100ドル台を付ける場面もあった。
原油価格の上昇はエネルギー輸入国である日本の貿易赤字を拡大させるとの見方があり、円売り圧力を強める要因となっている。マッコーリーのアナリスト、ティエリー・ウィズマン氏は「中東の戦闘が激化し、原油供給の停滞リスクが一段と強まれば、ドル高が加速するだろう」と指摘した。
日本政府も警戒姿勢
片山さつき財務相は円相場の動向について「断固とした措置も含めてしっかりと対応していく」と述べ、急速な円安に対する警戒感を示した。
トランプ米大統領は26日、イランのエネルギーインフラへの攻撃を4月6日まで延期すると表明していたが、27日のウラン関連施設への攻撃報道を受けて市場の緊張は収まっていない。
ユーロも対ドルで下落
ユーロ相場も軟調だった。対ドルでは1ユーロ=1.1500〜1.1510ドルと4日続落した。対円では1ユーロ=184円55〜65銭で反落している。ドルが主要通貨に対して全面的に強含む展開が続いており、中東リスクの長期化が為替市場全体に影響を及ぼしている。