ホルムズ海峡迂回の原油タンカー、愛媛・太陽石油に到着 搬入作業開始
要約
イラン情勢の緊迫でホルムズ海峡を通れない中、サウジアラビアのヤンブー港から約10万キロリットルの原油が迂回ルートで約1カ月かけて愛媛県今治市の製油所に届いた。
エネルギー安全保障サウジアラビアホルムズ海峡原油調達
サウジ産原油、迂回ルートで日本到着
サウジアラビア産の原油を積載したタンカーが、愛媛県今治市にある太陽石油の製油所に接岸した。イラン情勢の緊迫化によりホルムズ海峡を通過できない状況が続く中、同海峡を迂回するルートで運ばれた原油の搬入作業が始まっている。
搬送量は約10万キロリットル。原油は3月1日にサウジアラビアの紅海沿岸に位置するヤンブー港から出港し、約1カ月をかけて日本に到達した。通常のペルシャ湾経由ではなく、ホルムズ海峡を通らない代替ルートが採用された。
エネルギー安全保障の試金石
日本の原油輸入はホルムズ海峡への依存度が極めて高く、同海峡の通航が困難となったことで代替調達ルートの確保が急務となっていた。今回の搬入は、迂回ルートによる原油供給が実際に機能することを示す事例となる。
ヤンブー港から出港
サウジアラビア紅海沿岸のヤンブー港で約10万キロリットルの原油を積載し、ホルムズ海峡を経由しない迂回ルートで日本へ向け出発した。
愛媛・太陽石油に到着
約1カ月の航海を経て今治市の太陽石油製油所に接岸。到着後ただちに原油の搬入作業が開始された。
長期化への懸念
ホルムズ海峡は世界の石油輸送量の約2割が通過する要衝であり、日本が輸入する原油の大部分が同海峡を経由している。迂回ルートは通常の輸送に比べて大幅に時間がかかるため、情勢の長期化は輸送コストの上昇や供給の不安定化につながる可能性がある。政府は石油備蓄の放出や民間備蓄義務の緩和といった対策を進めており、民間企業による代替調達と合わせた多層的な対応が続いている。