長野県上田市長選、306票差の大接戦で新顔・斉藤達也氏が初当選
要約
29日投開票の上田市長選は、前市議の斉藤達也氏が現職の土屋陽一氏を306票の僅差で破り初当選。投票率は52.90%で前回をわずかに上回った。
「世代交代」掲げた新顔が現職を破る
長野県上田市長選が29日投開票され、無所属新顔で前市議の斉藤達也氏(50)が、3選を目指した現職の土屋陽一氏(69)を破り、初当選を果たした。得票数は斉藤氏が3万2509票、土屋氏が3万2203票で、その差はわずか306票という大接戦となった。当日有権者数は12万3781人、投票率は52.90%で、前回の52.75%をわずかに上回った。
両候補による一騎打ちとなった今回の選挙戦で、斉藤氏は「世代交代」を前面に掲げ、SNSや動画を活用した発信に力を入れた。「市政の継続の先に希望は見いだせない」と土屋市政を批判し、変革を求める有権者の支持を集めた。立憲民主党の羽田次郎参院議員の後援会「千曲会」や連合長野の支援も受けた。
一方、土屋氏は2期8年の実績を強調し、「市政の継続と発展」を訴えたが、及ばなかった。
救命救急センター設置や財政総点検を公約
斉藤氏は選挙戦を通じて、市内における3次救急医療を担う「救命救急センター」の設置を後押しすると訴えた。また、県と周辺市町が協議を進めている水道事業の広域化については「現状のままでの広域化には反対」と明言した。
さらに、市の財政状況を踏まえた事業の総点検を掲げ、公民連携による「未来に対する積極的な投資」を進める方針を示している。
民間出身の経歴を武器に
斉藤氏は東京理科大学卒業後、豊田通商で鉄鋼原料営業や海外留学を経験。2012年に地元上田へUターンし、2018年に市議会議員に初当選した。市議2期の経験に加え、東洋大学大学院で公民連携を専攻し修士号を取得しており、民間企業出身の経営的視点と専門知識を武器に選挙戦を戦った。
上田市は人口減少や公共施設の経営効率化といった課題を抱えており、新市長がこれらにどう取り組むかが注目される。