2026/4/1
nippon-post.com
経済

日経平均株価が年初来最安値を更新、イラン情勢の緊迫化が重荷に

要約

日経平均株価が3月23日につけた5万688円の年初来最安値を下回った。中東情勢の不安定化がエネルギー供給リスクを高め、投資家心理を冷え込ませている。

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年初来最安値を更新

日経平均株価が、3月23日に記録した2026年の最安値である5万688円を下回った。イラン情勢の緊迫化が背景要因として指摘されており、地政学リスクの高まりが東京株式市場に重くのしかかっている。

イラン情勢が市場を圧迫

今回の株価下落の背景には、イラン情勢の不安定化がある。2月末に米国とイスラエルがイランへの大規模軍事攻撃を実施し、イラン側が報復攻撃とホルムズ海峡の封鎖を宣言したことで、原油供給への懸念が一気に広がった。

日本は原油輸入の約94%を中東地域に依存しており、輸入タンカーの約8割がホルムズ海峡を経由する。この戦略的要衝が封鎖される事態となれば、エネルギー供給に深刻な打撃を受けることになる。原油価格の上昇は企業のコスト増や物価上昇を通じて景気を下押しする要因となるため、投資家の間でリスク回避の動きが強まった。

エネルギー依存の構造的リスク

日本の中東エネルギー依存は、1970年代の石油危機以来50年以上にわたって指摘されてきた構造的な課題である。野村総合研究所の試算によれば、原油価格が20ドル上昇した場合、実質GDPを0.18%押し下げ、物価を0.31%押し上げる効果があるとされる。

日本政府はガソリン価格抑制のための補助金を展開し、家計や企業への影響緩和を図っている。しかし、イラン情勢が長期化すれば、景気への下押し圧力がさらに強まる可能性がある。市場関係者の間では、中東の地政学リスクの行方が当面の株価動向を左右するとの見方が広がっている。