NY原油価格が3年8カ月ぶり100ドル突破、中東混乱で高騰続く
要約
WTI原油先物が1バレル102.88ドルで取引を終え、2022年7月以来の大台を回復した。約1カ月で50%急騰し、米国のガソリン価格も4ドル目前に迫っている。
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1バレル102ドル台、約1カ月で50%急騰
ニューヨーク原油市場で、国際指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物価格の終値が1バレル=102.88ドルとなり、前営業日比3.25%上昇した。WTI原油が100ドルの大台を突破するのは2022年7月以来、約3年8カ月ぶりである。
原油価格の高騰は急激なペースで進んでいる。2月27日時点の水準から約1カ月間で約50%もの上昇を記録した。背景には、中東情勢の混乱による供給不安がある。
中東情勢の緊迫が価格を押し上げ
2月28日、イエメンの親イラン武装組織フーシがイスラエルを攻撃し、中東の軍事的緊張が一段と高まった。この攻撃の前日にあたる2月27日には、米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始しており、地域全体の不安定化が原油市場を揺さぶっている。
トランプ米大統領はイラン側との協議が進展していることを表明する一方、ホルムズ海峡が開放されなければカーグ島を爆破し「完全に破壊する」とSNSに投稿した。原油輸送の要衝であるホルムズ海峡をめぐる緊張が、市場の警戒感を強めている。
ガソリン価格も4ドル目前、家計に打撃
原油高は米国の消費者にも直接的な影響を及ぼしている。全米自動車協会(AAA)の統計によると、レギュラーガソリンの全米平均価格は1ガロン=3.990ドルとなり、4ドルの大台に迫った。1カ月前と比べて1ドル超の値上がりである。
中東情勢の先行きが見通せない中、原油価格の高止まりが長期化すれば、米国のみならず世界経済への波及も避けられない状況だ。