2026/5/7
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政治

自民党会議、再審制度見直しの政府再修正案を了承せず 検察抗告の扱い焦点

要約

再審開始決定に対する検察官の抗告を原則禁止とする内容を刑事訴訟法の付則に盛り込む政府再修正案が7日の自民党会議で示されたが、了承には至らなかった。

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政府再修正案、自民党内で了承得られず

7日に開催された自民党の会議で、再審制度の見直しに関する政府の再修正案が提示された。この案には、再審開始決定に対する検察官の抗告(不服申し立て)を原則禁止とする内容を刑事訴訟法の付則に盛り込むことが含まれていたが、会議での議論の結果、了承には至らなかった。

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※画像はイメージです

長年の課題「開かずの扉」

日本の再審制度は「開かずの扉」とも呼ばれ、えん罪被害者の救済が長期化する要因の一つとして、再審開始決定後の検察官による抗告が指摘されてきた。現行の刑事訴訟法では再審に関する規定がわずか19条にとどまり、証拠開示の基準や手続きが不明確なことも課題とされている。

日本弁護士連合会などは、再審請求手続きにおける全面的な証拠開示の制度化と、検察官による抗告の禁止を求めてきた。一方、法務省の当初案では抗告権を維持する方針だったが、自民党内からも「裁判の長期化を招き、えん罪被害者の救済にならない」との声が上がっていた。

法整備の行方は不透明に

今回の会議で了承が得られなかったことで、再審制度見直しに向けた法整備の先行きは不透明な状況となった。検察官の抗告権を巡る対立が根深いことが改めて浮き彫りになった形である。

近年は袴田事件における再審無罪確定など、えん罪被害者の救済に向けた動きが注目を集めており、制度改革を求める声は高まっている。高齢化するえん罪被害者の迅速な救済が求められる中、与党内での合意形成が今後の大きな課題となる。